根室本線最大の厨所、狩勝峠の険しい道のりが待ち構えている。次の駅の新得までは28・1キロ、所要時間は何と30分。そして、いよいよ逆央を後にして、近東へ踏み入れてゆく。その山越えの前に、ここで2429Dは5回目の交換。相手は帯広からの滝川行普通列車2432D。2429Dが到着して、ほどなく上りホームに進入。ダイヤに遅れはない。12時10分、定刻通り2429Dは落合を出発した。エンジン音も高らかに、まずは第1から第5まである落合トンネルを次々にクリア。続いて長大な新狩勝トンネル(全長5648メートル)へ入る。トンネル内には上落合信号場が設けられ、交換できるようになっているが、2429Dには無関係。ちなみに根室本線と石勝線の分岐点は、このトンネル内にある。新狩勝トンネルを出ると、新狩勝信号場。ここでも交換はなく、軽快に駆け抜ける。ちょうどこのあたりから、路線は下り勾配区間に入ったようだ。エンジンが切られ、惰行運転で軽やかに走っていく。車窓には雄大な雪景色が広がっている。狩勝高原である。
ヨーロッパをよく知る人なら分かるように現在のパリやロンドンは、古き良きヨーロッパの面影がすっかり薄れてしまった。むしろそれが街全体で色濃く残されているのが、「中欧」と呼ばれる地域だ。具体的には、ドイツ、オーストリア、ハンガリー、チェコ、スロバキア、クロアチア等の国々を指す。これらの地域は、中世から続く古い伝統と歴史を持ち、20世紀初頭までドイツを除き、ハプスブルク帝国というひとつの国家として栄えてきた。それが帝国の崩壊と第2次大戦後の冷戦のあおりを受け、つい最近まで西と東、双方に引き裂かれていたのである。そして、旧ソ連の崩壊とともに再び甦った。「中欧」には幾多の戦火や冷戦の嵐をかい潜った美しい街並みが今も残り、その国の歴史的風土と強烈な民族性に根差した音楽や美術、文学といった芸術作品が残されている。しかも、その伝統が21世紀になろうとする今日まで、変わらずに受け継がれているのが魅力だ。この地域の国々を歩くと、我が国ではまだあまり知られていない歴史と時代の発見がある。その意味で、「中欧」は今が旅するのに一番いい時代なのである。
時差……日本より東へ行くか、西へ行くか?それが問題です。東へ行くと着いた国で夕方、夜がつらい(ハワイーニューヨークなど北米/南米)。西へ行くと日本に帰国してからかつらい(要するにヨーロッパから日本は東に向かってるからね)。ヨーロッパは、日本の時間の感覚でいうと、朝まで遊んでH時頃起きる、みたいな感覚だから。西に行くのは問題ない人が多いようですね。東のハワイ、アメリカ、カナダに行くと、夕方、とびきり眠くなる。そんなとき、初日は眠るのがいいんです。ハワイでハネムーン中のカップルが、初日にディナーショーの予約を入れると、大概ご主人がテーブルで眠っている。で奥さんがプンプン怒って、初日からけんか。もう最悪。だいたいご主人は仕事―週間ぶん整理して、結婚式やって、疲れているからね。予約入れるにしても泊まってるホテルの中など、すぐ部屋に戻れるところがいいですね。遠いところのレストランだと逃げ場がなく、迎えが来るまで険悪。